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オカダ・カズチカ選手について #njpw


オカダ選手のIWGP戦を2つとも見ました。ネット上の評判を先に見てからの観戦なのでバイアスはかかりますが、確かにすごい選手です。

事前の勝手な想像では、若い選手なので粗削りで直線的、瞬間風速で戴冠みたいなイメージだったのですが、実際に見たオカダ選手は、技の引き出しが多く、その技の入り方にも意外性(こちらの予想しない切り替えし方をする)があり、むしろ巧さが目に止まるタイプの選手でした。さらにその長身と身体能力を特徴付ける打点の高いドロップキック(コーナーポスト上の相手の顔面に)や高いところから落とすパイルドライバーもあり見ていて飽きさせない、面白い試合です。

そんな彼の良さを活かすには相手も試合巧者でなければいけません。また彼のキャラクター(クールで醒めた感じのヒール性)を際立たせるためには相手選手がヒートしていることが望ましいといえるでしょう。IWGPを争った棚橋、内藤両選手ともに、前者は負けられない絶対王者という立場から、後者は同世代でありながら軽々と先を越されたことに対する強い対抗心から、まさに適任だったといえるでしょう。結果的に、そういったストーリー展開も、すごく良く練られたものであったといえます。

しかし、ヒールキャラではありながら、一方では勝利の瞬間は嬉しさを隠さず素直な感じの笑みを見せてしまうあたりは、若さが垣間見えて憎めないところです。その若さ、そして演じるキャラクターの難しさはスポークスマンの外道選手が巧みにサポートするあたりも新日サイドの人材配置の適材適所ぶりが伺えます。奇しくも内藤選手との初防衛戦は旗揚げ40周年の記念日に当たりますが、彼は自身の実力もさることながら、新日40年のノウハウが結実して生まれたスターといえるのかもしれません。

と、わりと手放しで褒めてしまいましたが、唯一、レインメーカーというフィニッシュホールドがいわゆるラリアットだったのが個人的にはちょっと残念でした。凱旋時のドームから見ていれば別に違和感がなかったのかもしれませんが、後から追いかけた立場からすると、妙な幻想を持ってしまうというか、名前的に「降る」つまり上から落ちる感じなので、何か落とし系の派手な技だったらぴったり来たのかも…と思いました。が、これは贅沢な望みかもしれませんね。

このタイミングで棚橋をトップから外しても大丈夫な新日本の人材の豊富さはちょっと他の追随を許さない感じですね。

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